石割り
再び、ストーリー作りに戻る。
石の割れ易い方向を探すような作業である。
これが見つかると、スパッと物語が作れるはずだと思うのだが、簡単には行かない。
さかはら
ずっと考えていたことが融合し始めた。
私には技術はない。才能もない。しかし、豊穣な経験を沢山してきた。
才能は技術とチームワークで補える。技術は今からでも身につくから技術である。
豊穣な経験を技術のジューサーにかけて、観客の背中が震えるような作品を作る。
さかはら あつし
根本的に何が悪いかが分かり始めた。悲しいほど基本的なことを理解せず、致命的な失敗を何年も何年も繰り返していたことに気づいた。
じゃ、具体的にどうすればいいかはまだわからない。
さかはら
午前3時33分、ずっと考え続けたのだが、私の作劇の本質的な技術上の問題点が見えてきた。脚本を改稿した企画のプロセスで気づいたことが大いに役立った。根本的な問題であるが、長年気づかなかった。この続きは一眠りしてからだ。
さかはら
作り方を作ってみよう。
自分の癖を理解した作り方を作ってみよう。
今まで、多くの参考書をみて独習してきたが、まだ借り物であった。
稚拙でよい。自分の作り方を作ってみよう。
その中で本質が見えてくるのではないかと思う。
さかはら
ここ、2、3週間考えていたストーリーについてゼロから考え直すことにした。考えたことは血肉するので無駄はないが、どうも手順が良くない。
ガラガラポンして考え直した方が早いと思う。
どうも構造的に話の作り方に問題があるように思う。
さかはら
今日は一日、部屋から一歩も出ずに、最近、取り掛かっている企画のストーリーについて、考えていた。
垂直の壁はぶつかれば痛く、登れば苦しい。
しかし、もし、私が書きたいのならば、自分で書かなければならない。
そのためには、書き手としてのみ勝負する覚悟が必要だ。
プロデューサー的能力はとりあえず切り捨てる。他に逃げ場があってはいけない。
私の個人的経験も、思いも全く関係ない。
書くものが面白いか、喜んでもらえるか、お金を払ってもらえるか、それだけの勝負である。
本当に面白いものを書ける人は少ない。
この壁を突破できることが出来ると、道が開ける。
さかはら
若い映画監督と少し打ち合わせして、ラーメンを食べて、家に戻ってきて、企画を練る。
しかし、痛い。
心が割れて血が噴出しているのかと思うほど痛い。
なんでこんなに痛いんだ。
どうしてこんな仕事を選んだんだ。
さかはら あつし
企画を考え、物語を作る作業は、果てしなく続く一人語りではないかと思う。
今日は大学院の仲間の飲み会があったが、不参加にした。
こういう作業の間に多くの人に会うと、ぶれるので、どうしてもこもることになる。因果な商売であるが、ぶれると数年路頭に迷ったりするので、しょうがない。
で、ペンとノート、シャープペンシルと用紙を相手に際限なく続く一人語りを続けることになる。
去年から一本の長編企画を7回書き直したのが、少しずつ、物語の裏側にはこのぐらいの演繹の作業が必要なのではないかという手がかりを掴み始めているように思う。
それに従って、この間、オールナイトで見た岩井俊二監督や、滝田洋二郎監督、そして、脚本家の一色伸幸さん達のえげつないクリエーションのボリュームの凄さを実感するようになり、考えるとぞっとする。
一体、何テラバイトの情報量が詰まっているのか、と思う。
考えれば、考えるほど、おっかない世界に向かいつつある。
それを選んだのだから仕方がない。
さかはら
一睡もせず、といっても、ずっと張り詰めているわけでもないのだが、二幕の終わり辺りまで中箱を書いた。三幕の終わりをどう作るか。
ここが勝負だ。ここの盛り上がりを作りたい。どこまで作りこむことが出来るか。それが勝負だ。ここからお客さんに背中を震わせてもらわなければならない。
さかはら
完全ではないが、地獄の10枚らしきものも書いた。大箱らしきものを書いた。
ここからは実際にもっと書く作業に近づかなければ、何も見えないのではないかと思う。
書く作業というのは、旅である。
下手糞でも、書いているうちに、新しい自分に、新しい人間に、新しい社会に気づく。
演繹の作業でもあるし、出会いでもあるし、溶融するような作業でもある。
ここから中箱を書いてみるのだが、旅に出るような感じがする。グーっと入ってゆくのはこの辺りからだ。
さかはら
じっとただただ考えているのだが、なんか、いい感じに物語の世界観が膨らみだした。
最初考えていたものよりもずっと面白い、計算された作品が出来るかもしれない。
全開で自分を出して、「さかはらワールド」を作る。そういう気持ちでやれそうな気がする。
ストーリーを起こすメモを別の形で作り直して、テキスト化してみよう。
さかはら
朝からずっと企画の筋を考え続けている。
考え、問い、演繹するという作業である。
世界観を見つけるのが、洞察とインスピレーション。
筋を作るのが、リサーチと演繹。
表現に落とし込むのが、爆発。
なのではないかと思う。筋を考える作業は楽ではないが、意外と好きである。
さかはら
企画を練るために掘っている。小説に書くとか、最初から脚本に起こすとか、日本語で書くとか、英語で書くとか、以前の作業をしているのだが、箱書きを書く以前に必要なベースがまだ足りない。
あっちの方を掘ればいいんだなというのは何となく検討がついているのだが、まだ足りないことがわかっている。
それがわかれば一気に箱書きが書ける。
しかし、まだ、足りない。
岩井俊二、滝田洋二郎のオールナイトを見て良かった。
私の足りないことが良く分かる。私は自宅ではちゃんと見ていなかったのかもしれない。
ここを十分にせずに書き始めるとろくなことはない。考えてみれば、ただただこの企画を考え始めてもう15日である。
ここをしっかり掘ると一気に書ける。小説でも脚本でも、英語でも、日本語でも。
そうか、主題だ。主題を明確にするのだ。そして、シンプルにすることだ。
さかはら
どこを掘るべきかわかった。
ここを掘って、骨が出てきたら、箱書きに入り、一気に脚本を書ける体制に入る。
さかはら
勇気が人の精神に宿っている姿は、
沈着、すなわち心の落ち着きとしてあらわれる。
― 新渡戸 稲造 ―
(教育家)
批判と否定は違う。
さかはら あつし
Critique and denaial are different.
Atsushi Sakahara
Critique et denaial sont différents.
Atsushi Sakahara
じっと考えているのだが、覚悟して、素晴らしき、醜悪なる人間を描くことにする。さかはらワールド全開でぶっとばすような話を書くことになる。
8割は出来上がっているのだが、最後の2割が見えない。その2割が出来たら、面白い映画が出来る。
さかはら
辛である。
企画を考えよう、ストーリーを練ろうとすると、パックリと割れた傷口から血が溢れ出てきて、それに溺れるような感覚を覚える。
孤児に生まれたわけでも、差別をうけるような環境で生まれたわけでもなく、餓死しそうな訳ではない。
遭遇した経験の中で、ただ、魂が砕け散り、心が裂ける、そんな痛だけがある。
外国人のプロデューサーは、「Make me cry.(その経験で泣かせてくれ)」と言う。
日本人のプロデューサーは、「笑い飛ばすんだ」と言う。
脚本家は「君には書けない、俺が書いてあげよう」と言う。
他人に書いてもらうことが私の解決にはならない。己が己の狂気的な経験を消化することだけが、消化し、救われる方法ではないかと思う。
客が望んでいるものは、救いようのないほどの辛と痛ではない。
「Make me cry.(その経験で泣かせてくれ)」と「笑い飛ばすんだ」を両方行く、そんなエンターテイメントの企画を考えるために、倒れこむ。
さかはら
この間、滝田洋二郎のオールナイトを見た。
私は滝田洋二郎の映画を見て育ったことに気づいた。
「コミック雑誌なんかいらない」は新京極の菊映で見たのを覚えている。
「病院へ行こう」はどこで見たか覚えていないが、その後、河原町三条の不二家クリームソーダを飲んだのを覚えている。
「木村家の人々」はどこで見たか、全く覚えていないが、子役の表情とシーンは覚えている。
「僕らはみんな生きている」を見た後、丸紅に就職の決まった友人と世間話をしたのを覚えている。
ああ、映画っていいな。私もそういう映画を作りたい。
さかはら
8時間半ほど眠り、朝食をとり、新聞を斜め読み、月があけてからのアポイントメントの整理をして、今日、そして、この数日やるべきことを書き出していると、やるべきことが山ほど出てきた。
今まではゆっくりとしたペースで作品作りの準備していたが、もうゆっくりとしている訳には行かなくなってきた。
企画を高速化するため、作品を面白くするためのインプットも必要になる。ここのスピードも落とさない。
そして、動く。
キーワードは笑うことだ。笑っている私は最強である。
さかはら
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人を動かすことのできる人は、他人の気持ちになれる人である。
そのかわり、他人の気持ちになれる人というのは自分が悩む。
自分が悩んだことのない人は、まず人を動かすことはできない。
― 本田 宗一郎 ―
(本田技研工業創業者)
悩め、それが作品を作るのだ。
さかはら あつし
Don’t be afraid of any agony, that will become your work.
Atsushi Sakahara
Ne pas avoir peur d'une agonie, qui
deviendra votre œuvre
Atsushi Sakahara
東京国際映画祭が終わった。もう10月も完全に終わった感じがする。学びと気づきの多い日々だった。
「早く、作品を見せてくださいね」と声をかけてくれる知人の言葉は嬉しかった。
勇気となった。
私自身の経験はオレンジであり、表現の技術を持って、そこからオレンジジュースを作るのが私の仕事である。
企画を作り、本を書くというループに入り、考えることが病みつきになった。
オレンジジュース屋開業である。
さかはら
14時間ぐらいは眠った。現在、午後五時。再び、朝と昼が逆転した。
飯を食ったら、DVDで映画を見て、企画を練り、脚本を書く準備をする。
ここからの3ヶ月は行き倒れるつもりで走る。
さかはら
午前2時30分に目覚めて、一時間ほど活動を整理していた。
第二号企画を高速で開発し、日本語と英語で脚本を書くことを決意する。
目が覚めたのは酒を飲んでいたので睡眠薬を飲めなかったから。酔いがさめたので、深くしっかりと寝て、起きたら次の企画を練る。
頼らず、甘えず、自分で引っ張る。
さかはら
オールナイトで映画を見た後、朝からプロデューサーの勉強会に出席し、午後一で地下鉄の時間の被害者のNPOに出かけ、背中を震わせながら会議に出席し、その後、粋な趣味人のNPO理事長と理事で美味しいとびっきりの日本酒を飲み、理事長の日本の古典芸能の造詣を堪能して、戻ってきた。
考えてみれば、素晴らしき日々である。
さかはら
ただ、生きている。それだけで素晴らしい。
面白い映画に出会えれば、もっともっと素晴らしい。
面白い映画を作れれば、もう言いようがない。
さかはら あつし
日々、高速で戦略的意思決定と行動の調整を繰り返すようになった。
そのスピードが異様に速くなってきた気がする。
薬を飲んだ。
ヨットでもやったらぐっすりと飲んで、朝にクリエーティブワークを行う。
さかはら
「恋は邪魔者」(Down with love)を見た。
ハリウッドのクラシックスタイルのウエルメイドムービー。
New Regencyは手堅く、しっかりとこの分野を守っている。
ハリウッドの映画会社もプロデューサーも得意領域というのをしっかりと持っていて、そこを手堅く、しっかりと守っているなと思う。
一緒に働くチーム(脚本家、監督、配給会社)メンバーには個性があり、それが一連の作品群の個性を作る。
個性を会社として多様化したければ、チームを多様にしながら、作品群を群としてブランド管理するのが良いと思う。
ハリウッドで活躍する日本人プロデューサー一瀬隆重さんのことをホラーしか作れないと批判する人がいるが、私のテーストはホラーではないが、一瀬さんのアプローチは経営戦略的には非常に正しいと思う。
中華料理屋は中華料理を作り、中でも北京料理屋は北京料理を、上海料理屋は上海料理を作る。
トヨタはカメラを作らないし、キャノンは車を作らない。
そのぐらい事業ドメインを正確にし、そこをしっかりと守り、専門化することが大切だと思う。
それにより、顧客のニーズを掴み、作り手と顧客の距離がぐっと近くなり、ビジネスの精度が向上する。
これがインダストリーとして行われているのがハリウッドではないか。
結局、優れた戦略ドクトリンを持つものは強いのである。
そんなことを思った。
さかはら
昨日、映画祭に出かけ、そのまま岩井俊二オールナイトを見て、昼過ぎに戻り、倒れこむように眠った。
3本、連続してみたのだが、スクリーンで見た映画は凄かった。
ここから、一体、何をどこまで詰めればいいのか、一気に脱力させられた。
さかはら
地獄の10枚、心臓破りの7枚目に突入した。ここからが本当の作業だ。
さかはら
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逆境には必ずそれよりも大きな報酬の種が隠されているものだ。
― ナポレオン・ヒル ―
(アメリカ哲学博士)
山あり山あり、谷あり、谷あり。
さかはら あつし
Moutains after mountains. Valley after valleAB.
Atsushi Sakahara
Montagne après montagne. Vallée
après vallées.
Atsushi Sakahara
今日は午後から露出、照明の基礎を教わった。非常に論理的でわかりやすかった。もう少し自主研究が必要だが、そのための大いなる手がかりになった。こういう突破口は本当に大切だ。有難い。
映画は一人で作るものではない。実験的に自主映画を作ってみる以外は、私が露出、照明をやることは現場ではきっと一生ない。
しかし、だからと言って無知は許されない。原理原則を自分なりにしっかりと押さえ、縦横無尽に動く。
猛進の開始である。
さかはら あつし
自分のポジションにこだわらず、自分の良いところを活かしながら、面白い映画を作る。
ある時はプロデューサーとして、ある時は脚本家として、ある時は監督として。
草野球のようにポジションを自由に変える。
そういう付き合い方で映画に向かおうと思う。
練達の脚本家が第八稿を引き受けても良いと言ってくれている。海外のプロデューサーとのディールメーキング力と企画力はそれほど悪くない。今日も時間を割いて撮影と照明を教えてくれるプロの人がいる。そう言ってもらえるのは私のプロデューサー的な要素ではないか。
個人に閉じすぎず、楽しく、ポジションを自由に変えながら、どんどんと映画を作る。
そういう風にやろうと思う。
そうでなければ、私の人生の使い方を間違えることになるし、人生が楽しくない。
さかはら
人間を理解しようとするとき、キャラクターを作ろうとする時、その人の夢とか野心とかいうことから考えようとすると、間違うのではないか。人間は自ら望むことなくこの世に生まれる。生まれながらに自らの目的と意志を明確に持っている人間などいない。
他人に頼まれたり、望まれたり、あるいは、突然問題にぶつかり、それを何とかするためにそれが目的化する。
そういうことなのではないのかと思う。
7稿は私の技術の未熟さを露呈しただけであったが、正直に言うと、こういうことに気づいたのはこの数週間の話である。
企画開発は2行進んだだけだが、朝しっかり起きるリズムを取り戻すためにもう眠る。
さかはら
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「負けました」といって頭を下げるのが正しい投了の仕方。
つらい瞬間です。でも「負けました」とはっきり言える人は
プロでも強くなる。これをいいかげんにしている人は上にいけません。
― 谷川 浩司 ―
(棋士)
7稿目の脚本がどうして駄目なのか、その手がかりは掴んでいる。それを自分でどうにか出来るものなのかどうかはわからない。他の人に預けてしまうのも手である。それはこの一週間で考えるとして、別の企画を練る。
その別の企画が私の脚本の書き手としての根本的な問題を考える機会になるかもしれない。
さかはら
小説も映画も結局は、個人と社会に落ち着くのだなとようやくわかった。
さかはら
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自己の個性の発展を仕遂げようと思うならば、
同時に他人の個性も尊重しなければならない。
― 夏目 漱石 ―
(小説家)
結局は己も理解しきれない。
さかはら あつし
I can’t understand mABelf after all.
Atsushi Sakahara
Je ne peux pas comprendre moi-même après
tout.
Atsushi Sakahara
朝に数時間仕事をした後、電池が切れ、数時間ダウンしていた。
どうしてダウンしたかというとエネルギーの使い方を間違えたからである。
あくまで「掘る」。
これが大切だと思い知る。
さかはら
企画開発を開始して、一週間、大体8時間の睡眠を取り、朝7-9時から開始して午前0時ぐらいまで、途中、若干の休憩と作業を入れながら、構想を練っている。
構想を練る作業に慣れてきたのか、作業自体にそれほど痛みはない、が、手間と暇がかかる。
気が狂ったように書いてみたい、映画を作ってみたいと思うが、小説であれ脚本であれまづはホンである。
小説なら200-400枚を2、3本、脚でも2、3本、この数ヶ月で書いてみたいと無謀なことを考えたが、
今日は電池が切れた。
さかはら
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怒涛に飛び込む思いで愛の言葉を叫ぶところに、
愛の実体があるのだ。
― 太宰 治 ―
(『新ハムレット』)
愛はいつも痛い。
さかはら あつし
Love is alwaAB painful. Be ready.
Atsushi Sakahara
L'amour est
toujours douloureux. Soyez prêt.
Atsushi
Sakahara
ちゃんとやろうとすると、何気にやらないといけないことが多い。
気が狂うくらいだ。ちゃんとやるっていうのはこういうことなんだなと思い知る。
作業が佳境に入り始めたが、電池が切れた。本当の作業はここから始まる。
さかはら
目先を変えることはいつも大切だ。
さかはら
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ムキになれないようでは創造はできない。
しかし、ムキになっているうちは、創造は生まれない。
― 広中 平祐 ―
(数学者)
If you are not serious, you can’t creat. But when you are too serious, you can’t create.
Heisuke Hironaka.
Si vous n'êtes pas sérieux, vous ne
pouvez pas créer. Mais lorsque vous êtes trop sérieux, vous ne pouvez pas
créer.
Heisuke Hironaka.
創造は観察と演繹である。
さかはら あつし
Creation is observation and diduction.
Atsushi Sakahara
La création est l'observation et
diduction.
Atsushi Sakahara
掘っている。
8日に別の企画の第七稿を入れたので、約一週間になるが、もう何年も掘っているような気がする。
正確に言うと、この企画を開発し始めてもう一年になるのだが、その間に随分と変わった。
企画も変わり、私も変わった。
本気で作り始めて一週間、そんなところだろう。
どっぷりと掘る作業に浸かり、考え続ける。
さかはら
思いついたことをメモにひたすら書いていた。
ただただ書いていた。
時にはインターネットをサーフしながら書いていた。
一体、この先、私はどうなるんだろうかと考えながらメモを書いていた。
そして、私がやるべきことはシンプルなことであると気づいた。
面白いコンテンツを作って、喜んでもらって、御代をいただく、それ以上でも、それ以下でもない。
さかはら
昨日今日と人に会ったり、取材をしたり、カメラの試験運用をしたりした。オーストラリアの写真家の友人とも少し話をした。
現在、脚本のフィードバック待ちだが、もう次の企画の開発を目指している。
次の企画の舞台設定は決まっているが、どうも物語が見えてこない、主人公が見えてこない。
オーストラリアの友人のアドバイスが大きなヒントになった。
キーワードは「荒唐無稽」と「破天荒」と「強烈」ではないかと思う。その線で考えてみよう。
さかはら
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荒唐無稽:根拠がなく、現実性のない・こと(さま)。でたらめ。「―な計画」「―な作り話」
破天荒:今までだれもしたことのないことをする・こと(さま)。未曾有(みぞう)。前代未聞。
「―の大事業」「―な冒険譚」「―な試み」
強烈:力や作用が強くてはげしいさま。「―な印象」「―なパンチ」[派生] ――さ(名)
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今日は朝から午後まで企画開発のリサーチのために友人とお茶をしながらずっと話を聞く。その後、持っていたフィルムカメラを持って写真を撮って歩く。使ったことのないフィルムカメラになれるのにちょうど良い機会だった。そして、世間話をしながら、話が短編の企画が一本ブラッシュアップされた。
人類の歴史の中で本当に強い人間などいない。いるのは弱さに甘んじている人間と、強くなろうと努力している人間だけだ。
― 本田 宗一郎 ―
(本田技研工業創業者)
There are only two kinds of humanbeings: A person who is weak but happy about who he is, and a person who is weak but tries to be stronger.
Soichiro Honda
Il y a juste deux sortes de l’homme :
Une personne qui est faible mais heureux de savoir qui il est, et une personne
qui est faible mais essaie d'être plus forte.
Soichiro Honda
自分を欺くことは難しい。
さかはら あつし
It is difficult to tell a lie to yourself.
Atsushi Sakahara
Il est difficile de dire un mensonge
à soi-même.
Atsushi Sakahara
リバーサルのフィルムを買い増し、カメラのフィルターを買い、プリンターのカートリッジを買い増し、来週の照明実験学習用の人形を購入した。
嗚呼、私は面白いエンターテイメントを作りたいのだ、秋の夜風を頬に受けながら思った。
さかはら
私の都合、マーケティングの都合、物語の都合を一度捨てて、登場人物と語るようにメモを書き始めるとこれが非常に楽しい。まる二日企画を考えるのは非常に楽しい作業であったが、この登場人物を全ての都合を取り去って考える作業は格別楽しい。スペックを作ろうともしない、ただ、登場人物と酒を飲んで、聞き書きをまとめるように書くのである。これはもう快楽である。
さかはら
昨日からずっと企画について考えている。思いを巡らし、ノートに文字をなすくりつけているが、全ては「それは一体何なのか?」というシンプルな質問への問いから始まるのではないかとふと思った。
さかはら
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流れ星を見た瞬間にパッと願いごとを言えるということは、
つねに「私はこれをしたい」と考えている人だと思います。
― 黒川 康正 ―
(『できる人の「朝の時間」の使い方』)
If you can wish upon a start within a blink of moment, you alwaAB wishes it.
Yasumasa Kurokama.
Si vous souhaitez démarrer sur un
dans un moment de cligner des yeux, vous le souhaitez
toujours.
寝ても覚めても。
さかはら あつし
Eat, sleep, breath it.
Atsushi
Sakahara
Manger, dormir, souffle, avec lui.
Atsushi Sakahara
雑用、食事、休憩を除いて、昼寝も入れず、9.3時間企画を考え続けた。睡眠パターンが平常化したので、集中力が続くのと、思考を維持するスタミナがこの2ヶ月でついたのだろう。一つの手がかりを大切にしながら、柔軟に縦に横にと考え続けるプロセスである。
この2ヶ月間の格闘で多くのことを学んだように思う。クリエーティブな作業をする時の作業は結局は一人きりだということである。ペースを作ってくれる編集者的な人がいたり、脳みそを攪拌してくれたり、アイデアを提供してくれたりする人が必要なことも多いし、有益なことが多いのも事実である。
しかし、そういう他人は少なくとも私の(担当する)アウトプットを出すに当たって最終責任を取ってはくれない。かすかなインスピレーションを手がかりに脳みそと潜在意識のイメージを掘り起こし、最終的に何らかのものを決めるのがクリエーションの作業だが、その決定に際する最終責任を取ることが最もエネルギーのいることなのだと思う。
その作業に一人で対峙することの嫌いな人は作家には向かない。
この1年間、昨日第7稿脚本が上がった企画開発を通じで学んだ最大のポイントではないかと思う。
それに気づいたとき、作品作りに対する私の向かい方が少し変わったように思う。
さかはら
クリエーションには演繹が必要であり、それは沈黙の中での知的格闘である。夏から始まった企画の第七稿改稿作業の中では、私はその知的格闘が本当に好きになった。改稿作業を終え、睡眠薬を使って睡眠パターンを正常化した今日もその感覚が維持されている。クリエーションへの満腹感はまだない。次の企画を考え始めたとき、もうすでにエンドルフィンは出始め、知的格闘を始めている。2ヶ月前まではクリエーションは自分に課した作業であったが、今は違う。クリエーションが私の全てのエネルギーの収束点として遠くに見える。生きること全てがクリエーションに向かっている。クリエーティブワークが私の第二の天性となったのだ。これからの数ヶ月の私の挑戦はこの活動を市場経済の中にどうのせるかだ。
さかはら
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人生において、一番大切なことは自己を発見することである。
そのためには、時には一人きりで静かに考える時間が必要だ。
― フリチョフ・ナンセン ―
(ノルウェー探検家)
The most important discovery in your life is to find yourself. In order to find yourself, you need time to think alone quielty.
Fridtjof Wedel-Jarlsberg Nansen
La plus importante découverte de
votre vie est de trouver vous-même. Afin de trouver vous-même, vous avez besoin
de temps pour penser seul tranqilllment.
Fridtjof Wedel-Jarlsberg Nansen
異質なものとの出会いを求めろ己を発見するために。
さかはら あつし
Seek for seomthing different from you so that you understnd yourself better.
Atsushi Sakahara
Rechercher quelque
chose différent de vous afin que vous vous comprendez mieux.
Atsushi
Sakahara
ここしばらく人間らしい生活パターンで生きていなかった。
夜中に起きて、昼間に寝るという毎日だった。
こういう生活は長くは続かない。今日は医者に処方された薬を飲んで、よく眠る。
今日は一日起きていたので、生活パターンの修正にちょうど良い。
クリエーティブワークへのアイデアも豊富で気力も充実している。
クリエーティブを考える脳みその筋力が少しずつついてきた。この筋量が落ちないうちにエンターテイメントの量産を試みる。
もっともっとである。
さかはら
撮影、照明の技術書を少し読んだ。ま、これは色々な活動と平行してやるとして、正面突破を狙う。
映画の正面突破は企画を作り、脚本を書くことだ。企画の前提になる小説でも良い。
何本もある企画案の中から着手の順番を決める作業をやろうと思う。
さかはら
やっと第7稿の脚本を上げた。
滅茶苦茶エネルギーのいる作業だった。
といって休んでいる暇はない。とっとと次の行動を起こす。
さかはら
発見とは人と同じものを見ながら、
人の気づかないものを見つけることである。
― セント・ジェルジ ―
(ハンガリー医学者)
Discovery is to see something other people even don’t notice.
- Szent-Györgyi Albert –
Découverte est quelque chose à voir
d'autres personnes encore ne remarquent pas.
- Szent-Györgyi Albert –
創造とは問うことだ。
― さかはら あつし ―
Ability to create is ability to question.
― Atsushi Sakahara -
Capacité de
créer est capacité de questionner.
Atsushi Sakahara.
今までは総合力をつけよう、弱点を補強しようという発想が強かったと思う。
私の長所はどんな困難な状況にあっても明るいこと、前向きなことである。
よく考えるということを意識するあまり、明るさが減り、減点発想が強くなっていたと思う。
それが作品作りにも悪影響を及ぼしていた。
ようやく、弱点補強の活動も改善ループに乗り、学習も走り出した。
これからは明るさと前向きの態度を前面に出し、作品をどんどん作ろう。
午前3時20分、改稿作業が89%まで進んだ。
さかはら
76.7%まで改稿を進めた。
土台としては精緻に積み上げられているのではないかと思う。
職業映画人になっている感覚が当然だがまだない。映画が世に出たらそう思えるのだろうか。
もし、面白い映画を作ることができたら、それは素晴らしいなと思う。
さかはら
秋の気持ちの良い日差しが窓に入ってくる。天気が良いと気持ちも明るくなる。
もっと大きく、速く、動こう。今の企画をガッチリ仕上げて、2の矢、3の矢をどんどん仕掛けてゆく。
今日こそ昼型に直せるか。
さかはら
自分自身より厳しい自分の上司がいてはいけない。
手を抜けば、それを誰よりも自分が知っている。自分に嘘をつくこともごまかすことはできない。
その上に他の専門家の意見を求め、よく練る。
そうすれば、恥ずかしい作品を作ることは避けることはできないか、と言い聞かせて仕事にあたろう。
さかはら
良質のエンターテイメントを作ろう。
そのためには私なりに精一杯考えつくした脚本を書き、そこから共同執筆の脚本家に入って一緒に磨き、英語の脚本を起こす。それと平行してデベロップを急ぐ。
欲張ってもう一本企画を走らせる。
先は急ぐが、一度眠る。
さかはら
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